多様でありながら、ひとつ

大阪・関西万博が終了して1か月がたちました。

万博には「大屋根リング」という全周2025mの円形の世界最大の木造建築物があります。

大屋根リングは高さが12-20mあり屋根の上を遊歩道として歩くことができます。屋根の下も遊歩道になっており日差しや雨をしのげる構造になっています。

世界各国の海外パビリオンはこの大屋根リングの内側に集まっていました。

現実の世界では戦争や紛争が各地で起こっていて決して仲のいい国ばかりではありません。しかし、「大屋根リング」の中では世界中の国の人たちが仲よく同じ時をすごしていました。

万博はヴァーチャルではなく現実に存在していたのですが、現実世界とは異なる別世界の理想郷のようで不思議な感覚を覚えました。

「大屋根リング」を設計した建築家の藤本壮介さんは「多様でありながら、ひとつ」という理念を体現するものとしてこの「大屋根リング」を設計したそうです。

万博は戦争や紛争の絶えない現実世界に、私たちが目指すべきものを夢物語としてではなくリアルとして提示してくれたことに意味があったのではないか思います。

万博最終日、そんなことを思い浮かべながら、大屋根リングをただただ3周回りました。